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【アルゼンチン】運動不足でも登頂できる!燃えるフィッツロイを目指す夜のトレッキング

取材・写真・文:

東京在住

2017年7月7日更新

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写真:ふるりえ

有名なアウトドアブランド「パタゴニア」。このロゴデザインのモデルになった山が、アルゼンチンのエル・チャルテンという街にあります。その山の名は「FitzRoy (フィッツロイ)」。旅人の心を掴むのは、その威風堂々と構える姿のみならず、「燃えるフィッツロイ」として知られるひと味違った姿。特に日本人旅行者に人気のフィッツロイトレッキングをご紹介します。

パタゴニアを象徴する山・フィッツロイ

アウトドアブランドの名前にもなっている「パタゴニア」。南アメリカ大陸の南方・氷河に覆われた、アルゼンチンとチリにまたがる地域を指してそう呼んでます。その名前を冠するほどのブランドロゴに採用された山は、どのような姿をしているのでしょうか。

  • 写真:ふるりえアウトドアブランド「パタゴニア」のロゴデザイン
  • 写真:ふるりえアルゼンチン・パタゴニアのフィッツロイ山

上の写真が実際のフィッツロイです。本当にロゴとそっくりの形。並べてみるとよくわかります。威風堂々とした山影は、まさに世界のアウトドアブランドにぴったりですね。

フィッツロイ・トレッキングの拠点となるのは、エル・チャルテンという小さな町。アルゼンチンの首都・ブエノスアイレスから、飛行機で1時間ほどのエル・カラファテという町から、バスで3時間ほどで着きます。

この「エル・チャルテン」という町の名前は、「煙を吐く山」という意味なのだそう。町から見える山は、まるで山頂から煙が吐き出されているかのように、常に山の頂には雲がかかり、めったに全景を現すことがないことから名づけられました。

フィッツロイも、運がよければ、雲ひとつない青空の中、堂々とした姿を目にすることができます。

長い道のりを経てたどり着く、旅人憧れの堂々とした姿。町へ向かうバスの中から、すでにその姿を目にすることができます。

  • 写真:ふるりえエル・チャルテンへ向かうバスの中から見えるフィッツロイ山

町からも眺めることができるこの姿。しかし、これで満足してはいけません。ここから4時間の山道を登った先でこそ、旅人が憧れる姿を目の当たりにすることができるのです。

  • 写真:ふるりえエル・チャルテンの町の入口からのぞくフィッツ・ロイ山

「燃えるフィッツロイ」を見るため暗闇トレッキング開始

ここがフィッツロイ・トレッキングの入口です。ツアーや入山料などは特になく、自由にトレッキングすることができます。

  • 写真:ふるりえフィッツロイ・トレッキングの入口

「燃えるフィッツロイ」を見るためには、朝陽の時間までには目的地に到着していなければなりません。筆者が訪れた9月のある日の日の出は7時頃と予想し、出発時間は夜中の2時30分。

アルゼンチンの9月はまだ春先で、雪や氷が山中に残る季節。登山シーズンが明けたばかりということもあり、筆者の場合は同行者を見つけることができず、懐中電灯と携帯のGPS機能を頼りに1人で出発しました。オンシーズンならば、同じ宿の宿泊者など、一緒に登る仲間を見つけることができるかもしれません。

あたりは本当に真っ暗で、懐中電灯の光も数歩先までしか照らしてくれません。

  • 写真:ふるりえ2:30amの夜道

しかし、まったく灯りがないということは「星空が綺麗」ということ。見上げれば、満天の星と天の川が登山の疲れた背中を押してくれます。

  • 写真:ふるりえ満天の星と天の川

途中の展望台から見えた、星空に浮かび上がるフィッツロイの山影は、思わず歓声をあげてしまうような姿です。

  • 写真:ふるりえ星空に浮かぶフィッツロイの山影

片道4時間ほどの行程ですが、その7割はほぼ平坦な道。しかし、最後の1時間はまるで崖を登るかのような急な山道が待っています。

息がすぐに切れるので、何度も立ち止まっては休憩します。手をうまく使いつつ登りますが、ときに雪解け水が凍って山道を覆い、つるつると足を滑らせます。後ろを振り返ると、地平線の先にはうっすらと明かりが見えてきて、日の出に間に合わないのでは、と焦りも出てきます。

  • 写真:ふるりえ迫り来る朝陽の時間

ついに!

そしてたどり着いた目的地。朝陽に照らされて、燃えるように少しずつ少しずつ、赤く輝いていく、「燃えるフィッツロイ」が待っていました。

  • 写真:ふるりえ赤くなり出したフィッツロイ山
  • 写真:ふるりえどんどんと赤くなるフィッツロイ山
  • 写真:ふるりえさらに赤みを増すフィッツロイ山
  • 写真:ふるりえついにフィッツロイ山全景が朝陽に照らされる

「燃えるフィッツロイ」とは、反対の方角から登る朝陽をフィッツロイの山肌が受け、太陽が登っていくのにつれて、少しずつ、その赤さを広げていく姿を指すのです。

登山の疲れも、冷たい風や寒さも忘れるほどの美しさ。刻一刻と燃えるように、ゆっくりと赤く姿を変えていくフィッツロイ。何度もカメラのシャッターを切り、飽きることなく眺め続けられるような光景です。

帰路もまた絶景

完全に太陽が登りきると、またもとの白い姿に戻ります。

  • 写真:ふるりえ太陽が完全に登り切り、元の白い姿に戻ったフィッツロイ山

行きはまったくの暗闇で楽しめなかった周辺の景色も味わいながら下山しましょう。途中、氷河や湖への散策路に寄り道する時間も含めると、往復約11時間ほどのトレッキングになります。

  • 写真:ふるりえ氷河が山間から覗く

町の近くまで降りてくると、コンドルが飛ぶ姿にも心が洗われます。

  • 写真:ふるりえコンドルが多く住むことでも有名

日本ではほとんど運動もせず、登山やトレッキングも初心者の筆者ですが、あまりに美しすぎる姿に惹かれ、意地と根性で登りつめることができました。「無理かも」なんて思わずに、ぜひ一歩踏み出して、新しい世界を見に挑戦してみてはいかがでしょうか。

ちなみに、今回ご紹介したフィッツロイトレッキング以外にもおすすめのトレッキングルートがあります。

往復8時間のトレッキングルートで目指すのは、エル・チャルテンのもうひとつの目玉「ラグーナ・トレ(トレ湖)」。3つの山と氷河が湖に映りこむ、この世のものとも思えないほどの美しい光景に出会えます。ここでは「煙を吐く」ように雲をかぶったセロ・トーレ山の姿をも目にすることができます。

  • 写真:ふるりえラグーナ・トレも絶景
エル・チャルテン
アルゼンチン / 町・ストリート
住所:El Chalten,Algentine地図で見る
ラグーナ・トレ(トレ湖)
アルゼンチン / 自然・景勝地
住所:Laguna Torre, El Chaltén, Santa Cruz, Argentina地図で見る
フィッツ・ロイ
アルゼンチン / 自然・景勝地
住所:Mt. Fitz Roy,Argentine地図で見る

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※この記事は2017年6月7日に公開した情報です。
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この記事を書いたトラベルライター

日本と世界を繋げたい、お酒だいすき国際唎酒師
心惹かれるままに行きたい場所に行き、やりたい事に挑戦し続けていたら、気づけばこれまでに訪れた国は40以上、国内もほぼ全都道府県を制覇。見知らぬ土地を訪れるワクワク感に魅了され、アメリカ・イギリス・オーストラリアの3カ国に留学したり、ヨーロッパ周遊バスツアーに参加したり、2016年はバックパックを背負って世界一周してきました。現在は、某Webメディアで編集・ライター業に携わりながら、世界各地の魅力を日本の皆様に発信しています。
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