シンガポール旅行は、ショッピングやグルメなどの都市観光になりがち。でも、郊外にちょっと足を延ばせば自然が広がる山がそびえ、ハイキングが楽しめるって知ってましたか?半日で行けるプチ登山では、野生のリスやサルに出会えるかも♪
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シンガポールの「ブキッティマ山」って?
シンガポールの最高峰、標高163mのブキッティマ山。お手軽ハイキングの代表格・東京の高尾山が標高599mなので、あの高尾山の1/4ほどの高さしかないことになります。ちなみに日本一高いビル「あべのハルカス」は、高さ約300m。高層ビルの半分の高さしかない、ブキッティマ山ってどんな山?
「ブキッティマ」とは、マレー語で錫(すず)の採れる丘という意味。「山」でなくあえて「丘」という語が使われるあたり、やっぱり昔から山とは見なされていなかったようです…。そんなブキッティマ山、第二次世界大戦中はイギリス軍と日本軍の激戦が繰り広げられた土地でもあり、今でも防空壕の跡が遺ります。
現在では、トレッキングを楽しむ地元の人や観光客であふれる平和なスポットに。さっそく実際のトレッキングの様子をご紹介します!
「ブキッティマ山」へのアクセス
ブキッティマ山の最寄り駅は、MRTダウンタウン線の「ビューティーワールド(美世界)駅」。駅を降りたら目の前の幹線道路にかかる歩道橋を渡って、反対側に出ましょう。歩道橋の上からもよく見える、赤と白の鉄塔(電波塔)が立っている方角がブキッティマ山です。
道沿いには「ブキッティマはこちら」と案内する看板があちこちにありますし、何より明らかにトレッキング客だとわかるファッションの人々が大勢歩いています。他のゲストについていけば、なんなく山のふもとにたどり着けるでしょう。駅からトレッキング開始地点までは、徒歩15分ほど。
実はブキッティマ周辺は高級住宅街で、山に向かう途中には瀟洒な邸宅が建ち並んでいます。シンガポールのお金持ちのお屋敷を眺めながら歩くのも、また楽しみの一つ。
登り始める前の準備をしっかりと
ビジターセンター周辺でトイレ&水の補給をすませよう
登山のスタート地点は、近代的なビジターセンターから。道の反対側に清潔な公衆トイレもあるので、用を足してから登りはじめましょう。一年を通じて蒸し暑いシンガポールですので、水分補給と日差しを避ける対策をお忘れなく。日焼け止めと帽子、サングラス、汗ふきタオルは必携です。
また登山道には水を買える場所はないので、十分な量を持っていない場合はビジターセンターで補給しましょう。水飲み場(水道水)が設置されているほか、ミネラルウォーターの自販機でも買うことができます。
体力に合わせて選べるトレッキングルート
ブキッティマ山にはトレッキングルートがいくつかあり、難易度や所要時間が異なります。体力に自信がない人は、まずは下のマップの一番短いルート1(赤)かルート2(青)を選ぶといいでしょう。ちなみ筆者は、山頂まではルート1・2のコースで登り、下りは緑のルート3で歩きました。
いよいよブキッティマ登山スタート!
登り始めからわりと急な坂道が続き、すぐに汗がドッと噴き出てきます。暑さに慣れているのか、地元の人は涼しい顔でストレッチをしながら登っていき、中には犬の散歩の人も!ブキッティマ山でのトレッキングが毎日の日課、という人もずいぶん多そうな雰囲気です。
一歩山に踏み入れると、色濃い緑に包まれてとってもいい気持ち。ついさっきまで都会の喧騒と排気ガスに包まれていたことなど、忘れてしまいそうです。
アスファルトの舗装路の道端にはところどころにあずまやが置かれていますので、小休憩を挟みながら、自分のペースで歩きましょう。
ゴール前の難所⁉近道の階段or回り道
坂道を登ること15分ほど。山頂への道しるべが見えてきます。まっすぐ直登すれば近道(約150m)ですが、汗ダラダラ&疲労がピークのときに何段もの急な階段はキツイ!筆者は子連れだったため、迷わず左方向のノーマルルート(約540m)を選びましたが、時間のロスもさほどありませんでした。できれば階段は避けた方が無難かもしれませんね。
標高163mの頂上に到達
ノーマルルートのゆったりとした坂道を登り、6~7分で頂上に到着!ここまで、約1.2kmのプチ登山でした。山頂は展望はまったくありませんが、小高く開けた丘の上にあずまやがありますので、まずは日陰で休憩を。写真を撮ったり、お水を飲んだり、登頂者はめいめいに楽しんでいるようです。
ゴミは必ず持ち帰って。ポイ捨てすると罰金を取られる場合も
飴やスナックを食べるのもいいですが、ここはポイ捨て厳禁の国・シンガポール。ゴミは決して散らかさず、全部持って帰りましょう。ちなみにポイ捨てが見つかると、最高1,000SGD(日本円で約80,000円)の罰金です!